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原子力発電所設計で、地震についてどの程度の知識があったのか [ぼやき]

 3月17日にinfoseekで見つけた記事に『長谷川洋三の産業ウォッチ  元東芝エンジニアの「告白」:設計当時津波は前提になかった (J-CAST)』というのがありました。
 日本で事実上初の商業用原子炉設計をされた方の話が出ていました。そこにはマグニチュード8.0以上は起こらないことを前提としていたというのです。昨年3月14日にマグニチュード6.7のが起こっていますが、気象庁の資料では被害の出る地震は起こっていなかったことになるのですね。
 ところで、この地域は沖合に太平洋プレートと北米プレートが衝突し、太平洋プレートが北米プレートを引きずり込みながら、沈み込んでいるところがあります。これは、当然、三陸沖や北海道沖にとつながっています。このプレートによる構造は、世界最大級と言われる1960年のチリ地震と同様なのですね。
 ですから、世界の大規模地震が起こっているところを調べると基本構造は同じ。2004年のインド洋大津波を起こした地震もです。地盤の揺れは減衰しやすいみたいですが、津波は多くがそのまま広がっていっている場合も多いようです。
 建設当時、津波対策がなされていなくても、その後に地震などの教訓が生かされていたら、津波対策がなされて当然という立地条件の場所ですね。原子炉の方は「核物質」を入れているというので、地震とは関係なしに丈夫に作られているので今回も「無傷」ですよ。ところが、付属施設の津波対策がされていなかったために起こった2次災害と考えられますよ。その証拠に東北電力の女川原子力発電所の方の報道がないですね。こちらも津波が押し寄せているはずだし、緊急炉心停止しているはずですし、その後の冷却も必要だし、地震で火力も含めて停電のはずなのにです。
 津波は、地震のエネルギーがそう大きくなくても、地形とかで大きくなる場合があるといいます。そして、この目の前の海では巨大地震が長らく起こっていなかったというのですね。このプレート地形が長い間、地震を起こさなかったということはエネルギーが溜め込まれていったいるということになります。だから、基本的に「地震が起こる」場所では長い間起こっていないというのは、地震が起これば、そのエネルギーは巨大になるということですね。
 プレートの関係から見るとアメリカ合衆国東部は地震が非常に起こりにくいはずです。そこで、基本設計された原子炉は耐えられたのに、地震対策の不備が周辺機器で出てしまったということですね。改修の切っ掛けになる地震が世界で時々起こっていたのにというのが怖いですね。

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